今日のお茶のお稽古では、

今のお家元が茶道や上田流について

書いた分かりやすい文を紹介していましたので、


ご紹介します(全文)


Iemoto (the head of tea ceremony school) introduced
the statements about the meaning of Temae,

tea ceremony procedure in today's lesson.

So I introduce it here (all sentences)



点前の意味

 人をもてなすのに、世界各国には沢山の飲み物があります。
コーヒーでも紅茶でも普通は別の場所で用意したものを客に
運びます。 

 一般には、そのお茶も自分ではなく家人や給仕が入れます。

 茶の湯は、僧ではなく客の前で亭主自らが点てるところに
大きな特徴があります。

 そこに特別な意味があります。そうでなければ、あえて客の前で点てる必要はありません。

 わび茶とは、お茶を喫するとき自分の心を静かに見つめる気持ちで呑むことが一番の特徴と述べましたが、
亭主がおいしいお茶を客の前で心を込めて点てて初めて成り立ちます。

 点前なくして茶の湯は成り立ちません。

THE MEANING OF TEMAE(PROCEDURE OF MAKING TEA)

There are many kinds of drinks for offering hospitality all over the world.

We usually serve a cup of coffe or black tea prepared in advance at different places.

Generally, they are made by a wife of servant.

Cha no Yu(Tea ceremony) is characterised by making green tea by the host.

There is a special meaning in it. Otherwise, there is no reason
to make grean tea in front of guests.


I said that WABI CHA is most characterised by drinking grean tea with the thoughts that
you watch the mind yourself , only when the host make tea wholehertedly
will the tea ceremony go well.

Temae(the procedure for making tea) is essential for Cha no Yu(Tea ceremony) .





茶を点てる

 客の前でお茶を点てるのは、心よりおいしいお茶を飲んでいただき、互いに一つの世界を共有することに他なりません。

 出来れば、自分で選び自分で飲んでお茶の味の特徴を知ってこそ、茶の量、湯の量、温度を自分なりに吟味する気持ちが
生まれます。

 自服という作法がありますが、自分自身で点てたお茶を飲むのも良いものですし、もっとおいしいお茶を点て様と工夫も生まれます。

 茶筅を振る数は三十回位までが良い様です。それ以上振ると
茶の各種の成分が分解します。

MAKING TEA

To make the green tea before guests is for the communion of a world by drinking delicious tea.

You should choose and drink the tea by yourself to know the feature of
the taste of tea. It's because you are gotten motivated to adjust the
volume of tea ,volume of hot water, and temparature.


There is a procedure for JIFUKU(makin tea for oneself).

Drinking tea made by yourself is good, because you are gotten motivated

to make better tea.

You should beat CHASEN(tea whisk) about 30 times.

If you beat it more, the nutirition will be broken.



上田流の点前

 上田流の点前は凛(りん)として美しいと、よく言われます。
それは、二つの理由があります。

 一つは、点前の動作、(帛紗捌(さば)き、柄杓の扱い等)が直線で組み合わされていることにより無駄のない清々しさを生みます。

 もう一つは、呼吸と同じく内から外への動作(茶筅湯治、茶碗をまわす、茶を点てる等)が多いことです。

 点前も深く進むと呼吸と一体になることが大切であることが分かります。

 内から外への動作が基本になると言うことは、呼吸(身体)と一体になり易いということです。

 直線の組み立てで無駄のない清々しさを、内から外への動作で呼吸と一体になる強さ、この二つにより凛とした美しい点前となります。

 茶の湯(わび茶)の特徴は自分の心を静かにし、心の有り様を見つめて茶を喫することと述べましたが、
亭主が客を招いて一椀の茶を心込めて点て、客がそれを喫する主客相互の交わりによって成立します。

 点前が静かな心でおいしいお茶を点てるためには繰り返して稽古を積み重ねるしかありません。

THE TEMAE(PROCEDURE OF MAKING TEA) OF UEDA SCHOOL

The Temae of ueda school is often said to be dignified and beatiful.
There are two reasons for it.

One reason is that the action of Temae(How to handle fukusa(silk cloth)or
how to handle Hishaku(Ladle)) is consist of the rectilinear actions.
so it become the economical and dignified movement .

The other reason is there are many actions from inside to outside
(Chasen Toji(Tea whisk preparing),Rotating Chawan(Tea Bowl),
Making tea)just like breathing.

If you attain proficiency at Temae, you will know the importance of
being united with the breathing.

That the actions from inside to outside is the basics means it's easy to
be united with breathing.


I said the feature of Cha-no-yu was to calm one's mind and look how one's mind be. And it consists of the communication between host and guests with host inviting the guests and making tea from his heart.

You have only to train repeatedly to make tea with calm mind.


一、帛紗の扱い

 帛紗さばきは、清めの意味をもちます。
茶器を、茶杓を拭く作法は器物の清めにほかなりません。
男性は紫、女性は赤の帛紗を用います。
古来は紫色は位の高い色とされ、僧侶も紫の法衣が高い位
とされています。
物を清める神秘的な力がある色とされてきました。赤も紫に次いで貴い色とされています。

 茶器も茶杓も水屋できれいに拭かれて持ち出すのですが、客の前で改めて帛紗で拭くのは、点前をする亭主と器の心身の清めにほかなりません。

 水屋で自分自身で茶器を拭き抹茶を入れておくことが大切です。
水屋のそうした支度が点前としての帛紗捌(さば)きに表れます。器だけでなく中身にまでおいしいお茶をと想いを馳せて帛紗捌きをします。そうした気持ちはおいしいお茶へとの思いと念入りな支度により自然に生じるものです。

 茶杓は抹茶をすくう大切な道具で、茶人自らが作る特別な道具です。その特別な道具を清めているという気持ちが大切です。
 特に茶をすくう大切な道具で、茶人自らが作る特別な道具です。
その特別な道具を清めているという気持ちが大切です。

 特に茶をすくう茶杓の櫂先を清める時にはその気持ちが大切です。帛紗は洗いませんが、それは洗うことによって清めの力が落ちると思われたからと云われています。汚れた帛紗で清められると客は不快な気持ちになります。

ですから、常に清潔にしておくことが大切です。


柄杓の扱い

 柄杓は炉用と風炉用があります。
 炉用は留の切り口が上に、風炉用は留の切り口が下になります。
 流儀の特徴である直線から直線の積み重ねが最もよく表れ、動作が大きく美しい所作です。
 男性は柄杓を持って点前に出るときは、馬上の手綱の位置で持ちます。釜や水指から湯や水を汲み茶碗や釜に湯や水を移すとき「弓を放つ」所作があります。
 武将のシンボルは弓、馬です。馬上で弓を放つことを最初から最後まで点前の中で求めます。正に「動中の静」を求めているという事です。女性にその所作はありませんが求める心は同じです。


一 男女ともに正座の姿で柄杓を構えます。
一 柄杓を構えた手は膝元七三くらいのところに置き、
一 手先、指を良く伸ばし、手のひらが客の方からあまり見えないようにします。
一 柄杓の合は斜め前方に構えます。
  柄杓の柄は腕に添って斜めに持ちます
  柄杓を鏡柄杓にすることがあります。この時には自分自身の心を写す気持ちで構え、背筋を伸ばして下さい。

一 風炉の柄杓
  男性は中水と飲んだ茶碗を清めるときヒキ柄杓
  茶釜すすぎはキリ柄杓、その他はオキ柄杓
  女性は全てオキ柄杓となります。


茶碗の扱い

 茶碗に限らず茶筅、茶器も手で持っているわけですが、意識としては腰で持ち、腰で置くことです。
 とりわけ茶碗は、一番多く扱うことになる器です。腰で持つと自然に体は潜みますので体全体で持っていることが自分でも実感でき、招かれた客も点前をする亭主と道具が一体になっていることが伝わります。
 茶碗をお湯で清める時は流儀の特徴である内から外へ茶碗を回します。

回すときに注意することが二つあります。

一、茶碗を回すときに上下にぶれないこと
一、茶碗を拭く時右手のひらが客から見えないように、左右の手が同じ位置から拭き始めます。